慢性疲労を漢方で改善する③【京都四条河原町漢方錦】
2022/07/23
京都市中京区四条河原町 漢方錦 石蔵友紅子(いしくらとくこ)です。
慢性疲労(慢性疲労症候群)の3回目です。
◎肝鬱(かんうつ)
「肝のうつ」とはうつ病とは違います。ストレスを強く感じたり、悩み事を抱えていると、
気の気の巡りが悪くなり、イライラしやすい、情緒不安、憂うつ、疲労倦怠感、
胸脇部や下腹部に張りがある、女性では生理不順、生理前にイライラする、おっぱいが張るなどの
症状が出ます。
慢性疲労は「肝」が原因となることが多いです。
「肝」は疲労困憊(ひろうこんぱい)の根本と言われます。
「肝うつ」には2種類あります。
〇少陽枢機不利(しょうようすうきふり)
難しい言葉ですが、少陽という「気」「火」「水」が通る通路の機能がおかしくなり、
気が滞ってしまいます。
症状は疲労倦怠感で、特に朝の疲労倦怠感が現われやすいのが特徴です。
●どんな漢方を服用する?
「気」「火」「水」が通る通路「少陽」の流れが悪くなり、気が滞ります。気が滞ると
「火」も滞ります。火が滞ると「うつ熱」となります。気の流れを良くしながら、
「うつ熱」も冷まします。「うつ熱」とは様々な病気の原因となる「熱邪」のことです。
1ヶ月分で11,550円税込くらい。
〇胆気虚(たんききょ)
こちらは「水」の流れが悪くなって「湿邪」となった状態。
胆気虚は、精神不安が前面に現れます。不安、不眠、決断力が弱いなど。
●どんな漢方を服用する?
湿邪を取り除き、「胆」の機能を回復させます。
1ヶ月分で11,550円税込。(上の少陽枢機不利の漢方薬とはまた違うものです。)
◎肝気虚
肝は性質として上に昇る性質があります。肝の気が上に伸びなくなり、機能が低下した状態。
胆気虚は精神症状が主な症状となりますが(不安感、不眠、決断力の低下など)
肝気虚は次の通り、身体的症状が前面に現れます。
症状は次の通りです。
1,だるい、倦怠感
2,朝が起きにくい
3,やる気が出ない
4,情緒不安定や憂うつ感
5,胸脇部や下腹部の張り
6,女性では月経不順
●どんな漢方を服用する?
肝の気や血を補い、気を巡らせる漢方を服用します。
1ヶ月分で9,900円税込。
気の巡りが悪く、「気滞」をおこしている人が多いので、少陽枢機不利に使う漢方薬と
一緒に服用することも多いです。2種類服用すると1ヶ月分で21,450円税込くらい。
★慢性疲労を漢方で改善する①の中の「脾気虚」と「肝気虚」の違いは
「脾気虚」は食欲不振、食が細い、甘いものを食べると胃がもたれる。
「肝気虚は食欲は良好、甘いものを食べてももたれない、甘いものを好む。
★思春期の子供や学生、20代に多い「起立性障害」は「脾気虚」が多いと
言われています。慢性疲労症候群と同じ漢方薬による改善方法で良くなることも
多いので、ぜひご相談ください。
・起立性障害の症状
朝が起きられない
午前中は体調が悪い
体がだるい
立ちくらみ、めまい
夜寝付けない
午後から夜に元気になる
慢性疲労(慢性疲労症候群)はこれで終わりです。