京都で更年期、冷え性、低体温を治す⑤【漢方錦】
2020/11/20
冷え性,低体温を漢方薬で治す⑤
冷性を漢方薬で治す、5回目。
今日は冷え性の中でも、「冷えのぼせ」の原因と漢方薬による治療法について。
冷えのぼせとは上半身や顔、頭はほてりがあるのに下半身は冷える。という症状です。
更年期のホットフラッシュは女性ホルモンの失調、バランスの乱れが原因として大きいので
女性ホルモンのバランス、自律神経のバランスを良くすることを中心に改善を行います。
●瘀血(おけつ)
瘀血とは、血液の循環が悪く、一定の部位に滞留すること。
瘀血のある人はどこかに「痛み」を持っていることがよくあります。
生理痛,頭痛、腰痛、関節痛など様々です。痛い場所は一定しています。
女性なら、瘀血のあるなしを確認するとき、必ず生理のことを質問します。
閉経後の人でも、80歳の方が来られても確認します。
(生理のことを質問しなくても、瘀血があることが確実な場合は
生理の問診をしないこともあります。)
生理の問診内容についてコチラに書いています。↓↓↓
◎漢方薬を服用して治療する方法
「瘀血」を取り除く漢方薬を服用します。
「瘀血」ができた原因を取り除くために「補血」(血の不足)、「補気」(気の不足)
「気滞」(気の停滞)を取り除く漢方薬を補うとより良い治療ができますし
「瘀血」ができないための予防にもなります。
●水滞
「水」の停滞が強い。
下半身の冷えが強く、痛みやしびれがあることも多い。
◎漢方薬を服用して治療する方法
「水」「湿」を取り除く漢方薬を服用します。
「血」の量が不足している場合は「補血」
「血」の流れの流れが悪い場合は「血」を流す漢方を一緒に服用すると良いです。
●肝鬱(かんうつ)
女性は「肝鬱」を持つことが多い生き物です。
漢方が言う「うつ」とは、うつ病とは違います。
イライラしたり、気分が落ち込んだり,気分にムラがある、気分が安定しない
何かにつけて文句が多い。
毎日どこかに不調がある。「不定愁訴」と言われるものです。
ストレスがある、生理前に胸が張る、痛い、お腹が張る、わき腹が張る、痛む
首の側面の凝り、痛み、片頭痛など。
更年期には「肝鬱」がひどくなります。
でもこれは、女性なら多かれ少なかれ起こる現象なのです。
漢方薬が得意とするところです。
本当なら、「女性の更年期とはこういうものだ」と男性に知ってもらいたいなと思います。
◎漢方薬を服用して治療する方法
「肝」の「鬱」を解く漢方薬を服用します。
「血」が不足すると、少しのストレスでも「肝鬱」を発症してしまいます。
「補血」を一緒にするほうが良いです。
●真陽発病(しんようはつびょう)、真寒仮熱(しんかんかねつ)
体の中、体の中心に「寒」を持っているために冷える。元気がない、疲れやすい
飲食物は温かい物を好む。
真寒仮熱とは、体の中に「寒」を持っているのに手足がほてるという人がいます。
この時は舌をしっかり観察する(舌診)、飲食物の好みを確認する(問診)を行います。
問診の内容について、京都新聞マイベストプロウェブサイトコラムに詳しく書いています。
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◎漢方薬を服用して治療する方法
この体質の人は「陽」が足りません。「陽虚」と言います。
「陽気」を補う漢方薬と、補った「陽気」をくまなく全身に運ぶ漢方薬を服用します。
京都新聞マイベストプロウェブサイトコラム、一緒に読んでください。
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つぎからは、低体温について書きます。