熱中症、夏バテ、夏の不調の原因は?③【京都四条河原町漢方錦】
2024/08/09
京都市中京区四条河原町 漢方錦
石蔵友紅子(いしくらとくこ)です。
今日は熱中症についてです。
中医学では熱中症を2種類に分けています。
温熱病と湿熱病に分けます。
◎先ずは温熱病から
症状は熱感が強い、発汗がはなはだしい、口渇、息切れ、全身の倦怠感。
このあたりの症状なら漢方薬でも対応できます。
清熱(熱を冷ます)、益気(気を補う)、生津(体に必要な液を補う)漢方薬を使います。
温熱病型熱中症は、暑邪が体に侵入することによりおこります。
どのような経路で暑邪が体内に侵入するかというと
体表部⇒肺胃に熱が侵入し熱盛となる⇒心包(しんぽう)に暑邪が侵入する
⇒心で火が上炎する(心火上炎)
*心包とは心(臓)を覆う膜のこと。心(臓)って大事ですから特別に膜があるのです。
症状が意識混濁、意識朦朧としてくると、医療機関の受診をおすすめします。
一番上のような症状から、少し落ち着いて最盛期は過ぎたが、
まだ余熱があり少し発汗、倦怠感、食欲不振、動悸、息切れ、口渇がある場合は
益気(気を補う)、生津(体に必要な液を補う)漢方薬を使います。
◎次に湿熱病
湿邪と暑邪が結びついた状態。外の湿邪と暑邪が体内に侵入する場合と
体内の湿気と暑邪が結びつく場合があります。
外気に含まれる湿気(湿邪)は避けることはできません。
しかし、体内の湿気(湿邪)は前回のブログのように(前回のブログはこちら)
脾胃が弱い人又は冷飲食で脾胃を弱らせると、体内で痰湿を作るので、
その湿(痰湿)と夏の暑さ(暑邪)が結びつくことが熱中症の原因になるのです。
症状は熱感がある、身体が重い、倦怠感、悪心、嘔吐、胸悶感、胃脘部の膨満感、軟便、下痢、
口渇はあるが水分は欲しがらない。下線を引いた症状は、湿(痰湿)が体内にあるために
おこる症状です。
体内の湿気(痰湿)を取りのぞかなくてはなりません。痰湿を排泄する漢方薬を使います。
つまり、夏の間は体内の湿気(痰湿)を取り除く漢方薬を服用しておくと良いです。
★熱中症になりやす人は
・元々虚弱な人
・ご高齢の方
(高齢になると必要な津液(人に必要な液)は減るのに不必要な湿(痰湿)は溜まる)
・脾胃が虚弱な人(冷飲食が多い人、甘いものが好きな人、油物、お酒が好きな人)
・連日炎天下や高温多湿の環境で仕事や運動をする人
・体内に湿(痰湿)を持っている人
★普段から脾胃を傷つけない(弱らせない)ように、飲食の養生が必要ですね。
冷たい飲み物食べ物、甘いもの、油っこいもの、お酒、どれも美味しいものですが、、
★どうしても炎天下で仕事する運動する必要がある方は、予防的に服用する
漢方薬があります。
漢方錦にご相談ください。