京都で更年期、冷えのぼせを治す【漢方錦】
2021/01/11
今日から「冷えのぼせ」について書きます。
女性、特に更年期に多く見られます。中医学では
「上熱下寒(冷)」といいます。
「熱」とは体温のことではない。過剰になると病気の原因となるもの。
●肝虚気滞(かんきょきたい)
精神的ストレス、月経、出産、飲食、日常生活の不摂生により
「肝」の「気」「血」が不足し、流れが悪くなる。(気滞)そのため
「熱」が上に上がり、下に降りなくなると考えます。
顔面や頭ののぼせ、ほてり、イライラしやすい、首側部のこり、痛み
肩こり、片頭痛、下半身は冷える。月経不順もあります。
生理前に胸やお腹が張る、痛む。
◎漢方薬を服用することによる治療方法
「肝」の「気」の流れを良くして上に上がった「熱」を冷ます漢方薬と
「血」を補う漢方薬を一緒に服用します。
特に更年期初期には「補血」は重要です。
●血瘀(けつお)
精神低ストレス、出産、手術、ケガ、冷えなどから「血」が停滞し
「熱」がうまく循環しない状態。「熱」は上に上がる性質があります。
そのため下半身は冷える。上半身はのぼせ、ほてり、下半身は冷える。
生理痛がある、経血に塊が混じる。
舌の裏の静脈は紫黒い。
◎漢方薬を服用することによる治療方法
「血」の流れを良くし、固まりかけた「血」(凝血)を取り除く漢方薬を服用します。
●心陰虚(しんいんきょ)
私のお店で更年期の女性によくみられる症状です。
更年期になり「陰」が不足することにより「熱」が生じる。
「陰」とはホルモン様物質のこと。
ほてり、のぼせのほか、不眠、夢をよく見るのど眠りに症状が出ます。
下半身の冷えを訴える方が多いです。
◎漢方薬を服用することによる治療方法
「心」の「陰」を補う漢方薬と「心」を安定させる漢方薬を一緒に服用します。
★更年期になると、「血」や「陰」が減るのですが、これらは
体、心を潤している物質です。潤いが減ると、「熱」が発生し、これが
悪さをします。
例え話でよくするのが
『火にかけたやかんの中の水が蒸発しかかってカラカラになる前』が
更年期だとお客様に話しています。(わかりやすいかな~)
冷えのぼせ続きます。