夏バテを改善しておきたい①【京都漢方錦】
2021/08/30
京都四条河原町 漢方錦 石蔵友紅子(いしくらとくこ)です。
今日は「夏バテ」についてです。
体がだるかったり、食欲が落ちたりするのが夏バテで
「暑いから疲れやすいよね」なんですが、漢方医学的に「夏バテ」とは何?
という事を書きます。
「夏バテ」をそのままにしないで、秋にむけて体力、免疫力を回復させておきたいです。
夏の暑さのことを火の邪、火邪(かじゃ)と言います。
火邪が五臓の内の肺に入ることを伏火(ふくか)と言います。
肺に火邪が潜伏している状態です。
肺に潜伏している火邪により、肺を潤している栄養である津液(しんえき)を
消耗させてしまいます。又は乾燥させてしまうと言ってもいいかもしれません。
この状態が長く続くと、肺の元気も消耗してしまい、「肺の元気」も減って行きます。
これを気津両虚(きしんりょうきょ)と言います。
津液は液体なので*「陰」に属し、気陰両虚(きいんりょうきょ)とも言います。
肺を潤している津液や元気がなくなり、そのまま秋になると
風邪やインフルエンザにかかりやすくなることが想像できると思います。
*「陰」とは。体内の液や血は陰の内に入る。
伏火は五臓の心の気陰両虚も引き起こします。
肺の元気、潤い、心の元気が減ってしまうことが「夏バテ」だと漢方医学では考えます。
肺、心の元気、潤いを復活させておくことが、秋冬に備えることによります。
風邪やインフルエンザなどで肺炎を起こすのは、特に肺、心の元気不足ですね。
明日は、夏バテの漢方医学、「脾」について書きます。