京都で更年期、肩こりを漢方で改善するなら【漢方錦】
2020/07/10
女性、更年期以降おこりやすい病気肩こり
女性の多くが日常的に肩こりを感じていると思います。
特に今は、スマホ、パソコンを使うことにより、正直、大昔とは肩こりの原因も
違うかな、と思うところもありますが、漢方(中医学)の考える肩こりの原因、治し方を
現代の私たちの生活に合うように取り入れたいと思います。
肩こりとは、項部から肩部、さらに背部にかけてはる、おもい、だるい、ひきつるといった
違和感を自覚することです。
自覚がない場合は、肩こりではありません。
かぜひきにともなう肩こりは、肩こりが主症状ではないので、ここには含めません。
肩こり
原因
1、緊張、精神的ストレス、怒り
緊張、ストレス、怒りなどが原因で、「肝」の「気」が停滞して、「気」の流れが悪くなる。
また、「肝」の「気」が火となり、火、熱が「血」とともに上昇し、肩部に充満し、
肩こりが生じます。
症状
「肝」の「気」の停滞では
肩こりとともに項部から肩背部にかけての緊張感や硬さがあり、イライラ、緊張、ゆううつ
ヒステリックな症状、ため息、胸脇部が張って苦しいなどの症状。
「肝」の「火」が原因に場合、症状は
さらに怒りっぽい、目の充血、頭痛、耳鳴り、などの症状。
*漢方薬を服用することによる治療方法
「肝」の「気」の流れをのびやかにして、気分の鬱積を取り除き、火、熱を冷まして
筋肉の緊張を緩めます。
「肝」の「気」を流す漢方薬を服用します。
針治療が良く効くのはこのタイプです。
原因
2、うっ血(血瘀、けつお)
「肝」の「気」の停滞が長引くと「血」がうっ血します。
その他、交通事故、打撲、外傷、手術などによる内出血からもうっ血ができます。
血流の停滞から肩背部に血瘀、けつおを形成して、「気」「血」の流れがさらに悪くなり
肩こりが生じます。
スマホ、パソコンによる同じ姿勢でもうっ血は生じると思います。
症状
強い肩こり、局所が硬くなる。
*漢方薬を服用することによる治療方法
うっ血を除き、血行を良くします。
瘀血、うっ血を取り除く漢方薬を服用します。
原因
3、疲労、先天的に虚弱、老化、慢性的な病気名地で「気」が不足し、「気」と「陽」が
上昇せず、人体の上部の栄養が不足するために肩こりが生じます。
虚血性の肩こりです。
症状
上2つの症状とは異なり張るとか硬いということはなく、肩はこるが局所は柔らかく
元気がない、疲れやすい、立ちくらみ、などの症状。
ゴロゴロ横になっていると肩こりは軽減します。
*漢方薬を服用することによる治療方法
元気をつけ気力を増して陽気が上昇できるようにします。
「気」を補い、上に挙げる漢方薬を服用します。
このタイプの人は、強いマッサージや刺激を与えると「もみおこし」を起こすタイプです。
軽いマッサージや穏かな灸のほうが良いです。
原因
4、血虚(血の不足)
出産、月経、出血、過労、慢性病などにより「血」が不足し、筋肉に潤いや栄養を
与えることができず肩こりを起こす。
栄養不良状態の肩こりに相当します。
ほとんどの女性に当てはまるものです。
症状
肩こりとともに筋肉がやせたり筋張った感じがあり、顔いろや皮膚に艶がない、
筋肉がひきつりきつる,しびれ、爪がもろい、頭がぼーっとする、月経不順などがある。
*漢方薬を服用することによる治療方法
「血」を補い、筋肉に栄養をや潤いをつけます。
「血」を補う漢方薬と、「血」をめぐらせる漢方薬、「気」を補う漢方薬を服用します。
原因
5、老化、慢性病、多産、などで、「肝」「腎」の「精」「血」が
消耗し「陰」「血」が不足しするため「陽」「気」の動きを抑制できず、
内熱が生じ、この内熱が「血」を上昇させて体の上部に「血」が停滞しておこる肩こりです。
体の上部は「血」が充足しますが、逆に下部は「血」が不足します。
『上盛下虚』(じょうせいかきょ)という状態になります。
「精」は腎がもともと持っている栄養で、年齢とともに減っていきます。
症状
肩こりとともに局所が硬く触れ、イライラ、のぼせ、ほてり、寝汗、
腰や膝がだるく力が入らないのどの症状。
更年期障害と言われる症状がこれに相当します。
「陰」という栄養が減ってしまったために「陽」を抑制することができない状態です。
*漢方薬を服用することによる治療方法
陰液を補い、上昇した火、熱を引き下ろします。
「陰」を補う漢方薬、「熱」を冷ます漢方薬を服用します。
肩こりは以上です。